研究室紹介       

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分野(研究室)案内
 本研究室は哲学的思索の伝統に立脚しつつ、広く人間存在を 文化、自然、歴史、記号、情報、言語などの契機において 探求することを目的としている。 人間は歴史、文化、自然などによって拘束され、条件づけられている有限な存在 でありながら、同時にこのような自己の存在を否定し、超越して いかんとする止みがたき欲求を持つものでもある。このような人間のあり方に 定位するものとして、哲学も古来から一方では philosophia perennis であらんとしつつも、他方で同時に時代の子であり続けた。 哲学に特有な批判的精神の語られるゆえんもここにある。
 情報が現代を特徴づけるキーワードの一つで あることは間違いないであろう。情報的な知が何故に現代的なものであり、 また人間的知の全体にとって何を意味するものであるか。また 情報的知は人間的知のあり方の根源的変革をもたらすものでありうるのか。 情報的知のあり方にかかわるこれらの問いは極めて現代的な 緊急性をもった問いである。
 しかし、これらの問題の解明のためには、人間的知のあり方自体の、 従って人間存在自体の根源的解明が何よりも先ずなされなければならない。 人間・自然関係論という授業科目は これらの問いに答えんとする試みの一環である。

研究活動
   現代の問題としての情報の意味を、人間存在の根本構造に定位しつつ哲学的に解明することをめざす。一般に情報化の傾向を加速度的に増しつつある現代とい う時代の構造と意味を批判的に検討し、この傾向が単に特殊現代的な現象であるだけではなく、本質的に人間の存在構造の一部をなすものであることを明らかに し、ここから新たな哲学的人間学の構築の可能性を探ること、これが本分野の基本的研究テーマである。ドイツ、フランスを中心とする現代のヨーロッパ哲学の 当面する諸問題を解析、検討することを通してこの基本的テーマの具体化をはかっていく。

ゼミ:
当研究科人間情報学講座論 理 分析学研究室と合同に、基本的に週1回(博士課程前期大学院生&後期大学院生)行っている(現在は毎週水 曜日13:30〜)。

読書会:
現在開催されている読書会は以下の通り。
毎週月曜日(14:00〜):ヴィットゲンシュタイン読書会
毎週木曜日(16:30〜):ハンナ・アーレント読書会(詳細については、こちらからご確認ください)

研究成果
 研究成果は各種学会で発表され、その多くが査読付き論文雑誌等に掲載されている。
 (学会発表)
 ・日本哲学会
 ・日本社会学会
 ・東北哲学会
 ・東北社会学会 
 ・メルロ=ポンティ・サークル   など
 (掲載論文) 
 ・『東北哲学会年報』(東北哲学会)
 ・『思索』(東北大学哲学研究会)
 ・『社会学年報』(東北社会学会)
 ・『メルロ=ポンティ研究』(メルロ=ポンティ・サークル)
 ・『政治思想研究』(政治思想学会)
 ・『社会情報学研究』(社会情報学会)など

 また、情報科学研究科内の定期刊行雑誌としてInterdisciplinary Information Sciencesがある。

研究室所蔵文献
 現在本研究室では、約四千冊あまりの図書を有しており、特に、ニーチェ、ハイデガー、解釈学、現象学に関係する図書は充実している。また、古くは旧制二 高、仙台工業高等学校時代からのものもその中に含まれている。

   <研究室購読雑誌一覧>
   (和雑誌)
   ・『思想』(岩波書店)
   ・『理想』(理想社)
   ・『現代思想』(青土社)
   ・『科学』(岩波書店)
   ・『InterCommunication』(NTT出版)
   ・『日経サイエンス』(日経サイエンス社)

   (洋雑誌)
   Zeitschrift fuer philosophische Forschung
   ・Internationale Zeitschrift fuer Philosophie
   ・Allgemeine Zeitschrift fuer Philosophie
   ・Archiv fuer Geschichte der Philosophie 
   ・Philosophische Rundschau 
   ・Philosophischer Literaturanzeiger   
   ・Information Philosophie 
   ・The Journal of Philosophy 
   ・Revue de Metaphysique et de Morale
   ・New German Critique
   ・Telos